大阪電気通信大学

リアルタイムボードゲーム「Simltaneous Tactics」

制作の背景

戦略ゲームにはターン制で進行するものとリアルタイムで進行するものがある。ターン制で進行する将棋やチェスなどのボードゲームは、戦略が確立されており戦略性が限られている。そのため自分で0から戦略を組み立てることになかなかならない。一方でリアルタイムで進行する戦略シミュレーションゲームでは、リアルな戦闘をシミュレーションすることを目的とすることが多く,コマが持つ機能が複雑で,多くの種類のコマを組み合わせて動かす必要があることが多い。

そこで、将棋やチェスのようなルールで戦略シミュレーション的なボードゲームを作れば、初見の人でも楽しむことができ、自分で戦略を0から考えながら戦うという、新しいゲーム性を開拓できるのではないかと考え、このゲームを制作した。

内容

コマは一般的な将棋やチェスなどのボードゲーム同様,コマを動かすだけでプレイしつつも、リアルタイムで進行するボードゲームを制作した。本ゲームはオンラインで二人で対戦するゲームであり、敵の王のコマを取ると勝利となる。

コマの種類

コマには以下の5種類存在する。


前1マスのみ移動可能

周り1マスに移動可能

縦横一列に移動可能

前に障害物があっても画像の場所に移動可能

斜めに移動可能

人のコマは端までいくと車の駒に変わる。

また、さまざまな戦略を考えられるように下の一列のコマの初期位置は自分で選ぶことができるようになっている。下のコマを選択して下の一列の他の場所をクリックすることで位置を交換することができるようになっている。Readyのボタンを押すと配置を変えることができなくなる。

そして操作の上手さだけで対戦が決まらないようにコマごとに動かした後に待機時間を設けた。

成果

実際に試してみると、リアルタイムでゲームが進行する割にゲーム状況を把握しやすく、制作開始時に考えていた新しいゲーム性に関しては開拓できたと考える。また、違うコマとの連携により、相手の反応が難しいタイミングで連続してコマを動かすことができるため、奇襲などのチェスや将棋とは違った新しい戦略性を自分で考えることもできるようになったと考えている。

友人の反応

「想定外のところから敵が来て面白い」
「思っていたより戦略性があって楽しい」
「何度かやっていると新しい戦略を思いついて楽しい」

今後の発展

コマの種類を増やしたり、使うコマを選択することでさらに戦略性が広がり、ゲームを発展させることができると考えられる。しかし、コマの種類を増やすことによってルールが複雑化し、初見の人が操作しづらくなるので、これにはある程度限界がある。また、使うコマの種類を選べるようになると、強いコマ以外が選ばれなくなるなどのデメリットがあるので、うまく制限をつける必要がある。

開発環境

Unity 2019.4.23f1

制作協力

デザイン:服部純矢
モデリング:三木丈

作者プロフィール

西村 匡矢

ゲーム&メディア学科 知的メディア研究室(植野研)所属

このゲームの企画とプログラムを作成した。他のチームでもプログラムを担当したり、企画の手伝いなどをしている。

コメント


タケダ2022-02-13T16:26:19

プレイさせて頂きました、どなたか対ありでした。急に駒が取られたり…が面白くもあったのですがなぜ負けたか分からない点でもあったので可能であったら猶予タイムなどが欲しかったです。独自性もあり面白い作品でした、制作お疲れさまでした。

西村 匡矢2022-02-13T16:37:53

コメント並びにプレイしていただきありがとうございます!
確かに気付きにくいところが多いので改善したいと考えています。